思わず料理もおしゃれに見える黒キッチンの作り方。実例つきのコツをわかりやすく解説
「かっこいい」「大人っぽい」といった印象を与える黒は、キッチンに取り入れると空間も料理もおしゃれに見せてくれます。ただ、存在感が強い色なので、配色に悩むこともありますよね。
そこで今回は黒いキッチンの作り方のコツを実例つきで紹介します。
黒いキッチンをおしゃれに作るコツ
コツ①黒が持つ色としての効果を知っておく
無彩色の黒は、インテリアにおいて「大人っぽい」「かっこいい」「高級感・重厚感」といった印象を与える色です。
また力強い存在感があるため、部分的に使うと引き締め効果もあります。こういった効果を知っておくとキッチンをコーディネートしやすくなります。
黒がインテリアに与えるデメリットも知っておく
黒は重厚感や存在感があるため、使い方によっては重苦しさや圧迫感を感じさせます。黒を使う面積が広かったり色が濃すぎたりすると、イメージしていたのとは違うキッチンになることもあります。
デメリットを理解して上手に黒を取り入れましょう。
コツ②キッチンインテリアのテーマを決める
コーディネートの際はインテリアのテーマを決めることがポイントです。これはキッチンだけでなく、リビングやダイニングなど他の部屋にも当てはまります。
北欧や和モダンなどのテーマを決定し、それに沿って配色や黒を使う範囲を決めましょう。
キッチンの床との相性を考える:木目フローリング
床は部屋の中で広い面積を占めるため、インテリアに大きな影響を与えます。特に色で印象が変わるのが木目フローリングです。
明るいオークや赤みがかったチェリーなら落ち着く雰囲気に、暗いウォルナットなら重厚感のあるキッチンになります。
キッチンの床との相性を考える:石目調タイル
黒いキッチンには、白、グレー、黒の石目調タイルや大理石もおすすめです。その際、配色のバランスをとりましょう。
白っぽい石目調なら黒が多いキッチンも似合いますが、黒い床の場合キッチンをやや明るい黒にしたり黒い面積を減らしたりといった工夫が必要です。
キッチンの背面や天井との相性も考える
背面や天井が白い部屋に黒いキッチンを合わせると、黒が映えるモダンな空間になります。一方、レンガ調の背面に黒いキッチンを合わせると無骨でかっこいい空間に。
壁や天井との組み合わせによってインテリアが変わるため、空間全体を意識してコーディネートしましょう。
隣接する部屋のインテリアとの相性も考える
インテリアのテーマを考える際は、キッチンと隣接するリビングやダイニングとの相性を考えると家全体に統一感が生まれます。
特にリビングダイニングに対面キッチンを置く場合は空間が一体化しますので、家具との相性を考えてキッチンのインテリアや配色を決めましょう。
コツ③どんな黒をどのくらい使うかを決める
黒と一口に言ってもそのトーンはさまざまです。真っ黒もあれば、グレーに近い黒もあります。
また、黒をキッチン全体に使うケースもありますが、天板やレンジフードなど部分的に使うことも可能です。まずテーマに沿ってどんな黒をどのくらい使うのかを決めましょう。
キッチン家電の色との相性も考える
黒いキッチンに黒い家電をたくさん置くと、重苦しくなります。手持ちの家電と色の相性を考え、キッチンにどのくらいの範囲で黒を使うのかを決めましょう。
また、新築やリフォームで家電を買い換える方はキッチンの配色を踏まえて選ぶといいですよ。
食器棚やカップボードを黒にする場合は注意を
黒くて背の高い食器棚やカップボードを設置する場合、配色次第で圧迫感が出ます。それを避けるためには、部屋の壁の色や調理台の壁面の色を明るい色にしましょう。
天井と床の色は白がおすすめです。重苦しさが軽減され、白と黒のコントラストでおしゃれになります。
日当たりの悪いキッチンでは黒の配色に気をつけて
黒いキッチンにする際は採光を考えることもポイントです。日当たりが悪いキッチンで黒をたくさん使うと暗くなります。一方、日当たりのよいキッチンなら黒を多く使ってもそれほど暗くは見えません。
好みだけで配色を決めるのではなく、キッチンの方角も考慮しましょう。
黒いキッチンにするメリット・デメリット
メリット①茶色や黒の汚れは目立ちにくい
キッチンの天板や戸棚・引き出しを黒にすると、茶色や黒の汚れが目立ちにくくなります。ソースなどの汚れは白だと目立ちますが、黒なら色が近いので手入れが楽になります。
ホコリ・傷・指紋などは逆に目立つことがある
ホコリや引っかき傷、指紋などは白っぽくなるため、黒いキッチンでは逆に目立ちます。特に鏡面仕上げなどツヤのある天板や扉は際立つことも。
素材の特徴をチェックし、お手入れのことを考えて選びましょう。
メリット②引き締め効果でおしゃれなキッチンになる
黒は存在感のある色なので、効果的に使うと空間を引き締める役割を果たします。
キッチンに黒のクールさがプラスされ、メリハリのあるかっこいいキッチンやモダンなキッチンを実現できます。
黒い面積が広いと重厚感のあるインテリアに
黒を戸棚やレンジフードなど広い面積で使うと重厚感が出ます。特にツヤのある黒は、ラグジュアリーなホテルライクインテリアにぴったりです。
ただし狭いキッチンで黒をたくさん使うと圧迫感が出るため、ある程度の広さを確保できるようにしましょう。
黒を部分的に使うとどんなインテリアにも合う
キッチンカウンターや戸棚の一部など黒を部分的に使う方法は、どんなインテリアにもマッチします。かわいい北欧インテリアや落ち着いたナチュラルインテリアに使うと、おしゃれなアクセントになりますよ。
ただし、使う面積が広くならないように注意しましょう。
おしゃれな黒いキッチンの実例
ここからは黒いキッチンの実例を紹介します。
リビングダイニングのインテリアのテーマごとにどんな黒いキッチンが合うのかを詳しく解説しますので、コーディネートの参考にしてくださいね。
ナチュラルインテリア×黒いキッチン
ナチュラルインテリアは木製家具や木目調アイテムを多く使った温かみのあるテイストです。キッチンに黒を取り入れる場合は範囲を絞りましょう。
実例のように黒は収納扉のみにして天板やコンロ付近の壁を白にすると、すっきりして部屋に馴染むキッチンになります。
さらに統一感を出すなら木目パーツを増やす
隣接する部屋とキッチンに一体感を持たせるなら、木目パーツを増やしましょう。レンジフードや調理台の壁面などダイニングから見える部分を木目調にすると、統一感のあるLDKになります。
その際、木製家具やフローリングと近い色の木目調にすることがポイントです。
ホテルライクインテリア×黒いキッチン
ホテルライクインテリアでは、クラシカルな家具や石目調の床などが使われます。光沢やツヤのある黒いキッチンにすると、高級感のあるLDKになりますよ。
また、天板に石目調や大理石調の柄を取り入れるコーディネートもおすすめです。
フラットな対面キッチンで圧迫感を軽減
大理石調やツヤありの黒い素材は重厚感があっておしゃれですが、LDKのコーディネート次第では圧迫感を感じさせることがあります。
開放的なホテルライクインテリアを目指すなら、吊戸棚のない対面式のフラットキッチンがおすすめです。それにより部屋が広く見えますよ。
インダストリアルインテリア×黒いキッチン
インダストリアルインテリアは、レンガ調、ステンレス、アイアンなどを使う無骨でかっこいいテイストです。黒いキッチンと相性抜群ですが、黒の面積が増えすぎると重苦しくなります。
収納扉やレンジフードを黒くしたら天板は白っぽくするなどメリハリをつけましょう。
モルタル調の天板を合わせるなら壁は白っぽく
インダストリアルインテリアでは、モルタル素材もよく使われます。天板をモルタル調にするとエッジの効いたおしゃれな空間になりますよ。
その場合、コンロ周りの壁まで暗い色にすると重苦しくなるため、白っぽい明るい色に変えて配色のバランスをとりましょう。
シンプルモダンインテリア×黒いキッチン
シンプルモダンインテリアの特徴は、無駄のないデザインと配色の限定です。曖昧な色よりもはっきりした色が似合うため、濃い黒や明るい白を使いましょう。
シンクの色を天板に合わせて白にし、取っ手を黒いシンプルなタイプにするとモダンテイストが強くなります。
濃い色のフローリングならスタイリッシュに
床がウォルナットなど濃い色のフローリングの場合、取っ手やシンクを金属色にしてスタイリッシュに仕上げることも可能です。
フローリングとキッチンにメリハリが生まれ、都会的で洗練された印象になります。このようにパーツを変えるだけで雰囲気が大きく変わります。
北欧インテリア×黒いキッチン
北欧インテリアの特徴は、自然素材とシンプルなデザインです。このテイストの持つ温かみをいかすために、キッチンで使う黒はアクセントにとどめましょう。
床が白っぽいフローリングの場合、レンジフードや天板も白にするとすっきりして統一感のあるインテリアになります。
木目パーツを増やすと優しい雰囲気に
床が赤みがかったフローリングの場合、キッチンに木目部分を増やすと優しい印象になります。アクセントの黒が空間全体を引き締める役割を果たし、穏やかさと大人っぽさのある北欧インテリアに。
その場合、キッチンの木目部分と床を近い色にすると統一感が出ます。
和モダンインテリア×黒いキッチン
和モダンは、縦格子や畳などの和の要素とシンプルで現代的なデザインがミックスされたテイストです。黒いキッチンを組み合わせると、シックで大人っぽい空間に。
リビングダイニングの家具と似た濃さの黒をキッチンでも使うと、統一感が出て落ち着く雰囲気になります。
濃い床の和モダンなら白をやや多めに
先程の実例では、明るい床色に黒い収納扉やグレーの天板を合わせていました。濃い床色にする場合、天板を白っぽい色にしてバランスをとりましょう。
和モダンインテリアではシックで落ち着く空間作りが大切ですので、重苦しくなく程よい暗さがポイントです。
ゴールをイメージして理想の黒いキッチンに
黒を使う範囲や色のトーンを変えればどんなインテリアにもマッチします。
黒いキッチンにする時は、最終的にどんなインテリアにしたいかゴールをしっかりイメージして配色を決めましょう。コツや実例を参考にして理想の黒いキッチンを目指してくださいね。