キッチンのサイズはどう選ぶ?使いやすい寸法の見極め方

新築やリフォームでキッチンを選ぶ基準に、大きさや高さなどのサイズがあります。様々な規格の中から、適したキッチンを選ぶにはどうしたらいいでしょうか。

今回は、使いやすいキッチンを選ぶために外せない条件となる、キッチンのサイズについてお伝えしていきます。

標準的なものから、こだわり条件のものまで、キッチン本体の幅や奥行きだけでなく、使い勝手に関わる高さや各部のサイズもご紹介していきます。

あなただけの理想のキッチンを見つけるヒントになれば嬉しいです。

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市村 千恵(いちむら ちえ)先生

二級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザーとして、年間120件以上のリフォーム収納相談、プランニングをこなす。
社会人スクールにてCAD講師15年の経歴を持ち、担当した講座からは1,000名以上のCAD技術者を輩出。リフォームイベントでのセミナーも多数開催している。

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キッチン本体のサイズ

キッチン本体のサイズ

使いやすく、自分にあったサイズのキッチンを見極めるために、キッチンのサイズを把握しましょう。

まずはキッチン本体のサイズについてご紹介していきます。

標準的な規格

多くのキッチンメーカーでは、さまざまなサイズのキッチンを取り揃えています。

そのうち、標準的なサイズには次のようなものがあります。

横幅

210㎝、240㎝、255㎝

奥行き

60㎝、65㎝

高さ

80㎝、85㎝、90㎝

なかでも、間口255㎝のキッチンは最もよく採用されるサイズです。255㎝というのは、下図のように6畳や8畳といった部屋の間取りに合わせやすいということが理由のひとつです。255㎝のキッチンを基準としておくと、間取りの検討にも役立ちます。

255㎝のキッチンは間取りと合わせやすい。

用途に合わせた規格

このほか、さらに大型サイズのキッチンや、小型サイズのキッチンのラインナップもあります。

大型サイズのキッチン

270㎝、300㎝

小型サイズのキッチン

90~210㎝

幅270~300㎝といった大型サイズのキッチンは、キッチン空間に余裕がある場合や、お料理教室を開くなどの用途や目的に合わせた使い方ができます。

90~210㎝程度の小型サイズのキッチンなら、アパートや賃貸物件にも適応できます。

このような小型サイズは、2世帯住宅などで2台目のキッチンとしても重宝します。

さらに、キッチンのサイズは、希望に合わせてミリやセンチ単位でオーダーできるものもあります。これならリフォームや間取りの制限があっても、こだわりのキッチンが実現できそうですね。

キッチンタイプ(形)によるサイズ

キッチンのサイズは、I型やL型、アイランド型といったキッチンの形によって、さらにバリエーションが増えます。

I型・L型

I型のキッチンは、最も一般的な形です。横幅や奥行きも多くの寸法に対応しています。

L型のキッチンは、コンロ側とシンク側のサイズを決めて組み合わせていきます。

<I型キッチンの標準的なサイズ>

I型キッチンの標準的なサイズ

<L型キッチンの標準的なサイズ>

アイランド型

アイランド型は、I型やL型のキッチンより、横幅、奥行きともに広くなります。

<アイランド型キッチンの標準的なサイズ>

イランド型キッチンの標準的なサイズ

どのようなキッチンの形を採用するかで、キッチン空間全体のサイズも変わりますので、間取りと合わせて検討していく必要があります。

キッチンパーツのサイズ

キッチンパーツのサイズ

ここまでは、キッチン本体のサイズについてご紹介してきました。

使い勝手の良いキッチンを目指すには、キッチンの各パーツについてもサイズを把握しておくことをおすすめします。キッチン本体の横幅が同じでも、各パーツのサイズで使い勝手に違いが出るためです。

それでは、主なパーツのサイズについて解説していきましょう。

シンクのサイズ

シンクのサイズは、横幅70~80㎝が一般的です。奥行きは40~50㎝程度が主流ですが、60㎝以上のワイドなものまでラインナップされています。ワイドなシンクなら大きなお鍋やフライパンを洗う時にも扱いやすいですね。

シンクの形状によっては、奥行きが均一ではない場合があるので、最大幅と最小幅もチェックしておきましょう。

シンクの形状や排水溝の位置もチェックポイント

コンロのサイズ

ガスコンロ周辺のサイズも確認

コンロのサイズは、横幅60~75㎝が一般的です。75㎝タイプはバーナー間の距離が広くなるので、大きなお鍋を並べて料理をする場合も余裕がもてます。

また、リフォームでコンロを交換する場合などは、コンロそのもののサイズだけでなく、火災予防条例で定められた周辺壁からの距離も確認しましょう。

防火対策の例)

ガスコンロを設置する場合(周辺が可燃物)

側方

15㎝以上

上方

100㎝以上

*防熱板を設けた場合は、距離は緩和されます。

ワークトップカウンター各部のサイズ

ワークトップカウンターにシンクやコンロを配置したら、残りのカウンターサイズはどのくらいになるのかも確認しておきましょう。

調理や作業に必要なサイズを考慮しておかないと、使いにくいキッチンなってしまうことがあります。

ワークトップは、シンク周りに余裕があると使いやすい

ワークトップのシンク周りに余裕があれば、調理や洗い物などの作業中に一時的に物をおくことができ、より使い勝手のよいキッチンなります。作業中の物の置き場も考えてサイズを確認しておきましょう。

<チェックポイント>

  • また板やザル、ボウルなどの調理器具は置けるか。
  • 調味料は出して置けるか。
  • シンク側に水切りは置けるか。

キャビネットのサイズ

キッチン全体の横幅だけでなく、キャビネットの割り付けがどのようになっているかも重要なポイントです。

キッチンのキャビネットは、シンク下、ベース、コンロ下と大きく3つの領域で構成されています。

キャビネットの割り付けで使い勝手が変わる

それぞれのキャビネットにサイズがあり、キッチン全体の横幅に合うようにそれらを組み合わせていきます。

【キャビネットサイズの例】

シンク下キャビネット

90、105、110㎝

ベースキャビネット

25、30、45、60、75、90㎝

コンロ下キャビネット

75、90、105㎝

食洗機や、調味料ストッカーなど、用途に合わせたサイズのキャビネットを組み合わせることによって、より使いやすさを追求できるでしょう。

吊戸棚のサイズ

キッチン空間を最大限利用したい場合は、吊戸棚を付けるのも有効ですね。吊戸棚のサイズ選びは、高さがポイントとなります。

高さのラインナップは次のようなものが一般的です。

吊戸棚の高さ

50、60、70、90㎝

吊戸棚は高さで収納量と使い勝手が変わります。せっかく吊戸棚をつけたのに、高すぎて届かない、使いこなせないといった後悔がないようにしたいものですね。

天井の高さと、キッチンを利用する方の身長を考慮して、使いやすい高さの吊戸棚を選択していきましょう。

一般的に、身長✕1.2までの高さなら、無理なく手が届く範囲です。

ムリなく手の届く範囲は身長✕1.2

キッチン周辺収納のサイズ

キッチン本体以外で重要なのが、キッチンをとりまく周辺収納です。食器棚や家電収納のサイズもしっかり把握しておきましょう。

食器棚・家電収納

食器棚・家電収納

キッチンメーカーには、キッチン本体と同じシリーズで周辺収納がラインナップされています。キッチン本体とセットで設置するとキッチン空間に統一感が生まれます。

周辺収納は、キッチン本体のキャビネットと同様に、食器棚や家電収納などのユニットを自由に組み合わせていくことができます。

周辺収納のサイズは次のようなものが主流です。

周辺収納の横幅

45、60、75、90㎝

たとえば、周辺収納全体で横幅を180㎝としたい場合は、90㎝+90㎝や、60㎝+60㎝+60㎝といった組み合わせが選べます。

周辺収納の割り付け例

収納したい物のサイズや量に合わせて構成できるのが魅力ですね。

パントリー

パントリー

食材やキッチンツールのストックに重宝なパントリー。

パントリーのサイズで重要なのは、奥行きです。

奥行きの深すぎるパントリーでは、思わぬデッドスペースを生んでしまいます。貴重な空間をムダにしないためには、何を収納するか、収納する物のサイズから奥行きを考えていきましょう。食材や小物の収納なら、奥行きは30~40㎝程度で十分対応できます。

オーブンレンジなど大型の家電や、飲料水やお米など食材のストックがたくさんあるような場合でも奥行きは50~60㎝くらいまでが使いやすいサイズです。

ゴミ箱スペース

ゴミ箱スペース

美しいキッチンを保つには、ゴミ箱スペースは必須です。

ゴミ箱のサイズと数を考慮して計画しましょう。

45リットルのゴミ箱サイズは、縦横40㎝✕30㎝、高さ60㎝程度です。分別を考えると、2~3個必要となるので、それに伴ったスペースを確保しましょう。

周辺収納選びで大切なのは、何をどのくらい収納するのか、ある程度イメージしてみるということです。

収納について大は小を兼ねるという考え方だと、ついつい物を詰め込んでしまい、物の出し入れがしにくくなってしまいます。

ぜひ、物の量に対して適切なサイズを検討していくことをおすすめします。

キッチンサイズを決めるときのチェックポイント

キッチンサイズを決めるときのチェックポイント

キッチンのサイズが把握できたところで、よりキッチンを使いやすくするためのチェックポイントをご紹介します。

作業動線の目安となるワークトライアングル

ワークトライアングルとは、キッチンの、シンク、コンロ、冷蔵庫の3つのアイテムの配置に関するルールです。

ワークトライアングルの距離が360~600㎝の範囲におさまることが、動きやすいキッチンの条件といわれています。

キッチンは毎日利用する場所ですから、なるべくスムーズに作業ができるようにしておきたいですね。

キッチン本体のサイズを選択する際に、ワークトライアングルも意識して全体のレイアウトを検討していくことで、作業効率の良い空間が実現します。

シンク、コンロ、冷蔵庫を繋ぐワークトライアングル

適切な通路幅のサイズでノンストレスに

キッチンでの一連の作業をスムーズにするためには、作業の通路幅にも気を配る必要があります。

出来上がったお料理を持ってキッチンとダイニングを行き来したり、冷蔵庫に飲み物を取りに来た家族とすれ違ったりするときに、充分な通路幅が確保できるかどうかを検討しましょう。

通路幅の理想は、90㎝~120㎝程度。あまり広すぎると、前述のワークトライアングルから外れてしまうので注意が必要です。家族ですれ違って間隔を確認してみるのもいいですね。

キッチンの動線例

使いやすい高さの基準は?

キッチンのサイズは、横幅や奥行きだけでなく、高さも重要なポイントです。高さの合わないキッチンでは、使いづらさがストレスになったり、腰痛の原因になってしまう場合も。

キッチン本体の高さ選びでは、使う方の身長を判断する基準があります。

  • キッチンのおすすめ高さ=身長÷2+5㎝

たとえば身長160㎝の方なら、適したキッチンの高さは85㎝となります。

また、肘から下の腕の長さや姿勢など、身体的な特徴によって使いやすい高さは変わる場合もあるので、実物を確かめてご自身にぴったりの高さを見つけていきましょう。

ライフスタイルに合わせたキッチンサイズ

最適なキッチンサイズは、使う方のライフスタイルと照らし合わせることも大切です。

例)

  • 家族複数人で一緒に作業したい
  •  作業台やコンロ幅が広くとれるタイプ コンロ幅75㎝
  • 自宅でお料理教室を開きたい
  •  ペニンシュラ型 ワークトップ横幅300㎝
  • 子供と一緒に利用したい
  •  アイランド型で回遊式タイプ ワークトップ奥行き100㎝

どんなふうにキッチンを使いたいのか、より具体的なイメージを持ってみることが、最適なサイズのキッチンを見極める手がかりになるでしょう。

まとめ

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今回は、キッチン選びの大切な条件となるキッチンのサイズについてお伝えしてきました。

キッチン本体のサイズだけでなく、キッチンを構成する各パーツや収納のサイズまでをトータルに考えることで、使いやすいキッチンが実現します。

とはいえ、サイズ感を掴むのはなかなか難しいものです。

そんなときは、ぜひ実物で確かめてみることをおすすめします。

キッチンメーカーのショールームなら、キッチン本体や各パーツのサイズが実物で体感できます。

訪問の際には、お使いのキッチンサイズを把握しておくと、使いやすさの判断基準になります。

キッチンや周辺収納のレイアウトを参考にすれば、キッチン選びがより具体的にイメージできるでしょう。

理想のキッチンを見つけるヒントを探しに行ってみてはいかがでしょうか。

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