【間取り編】vol.2 子供服や勉強道具、増えるモノと上手に付き合う暮らし

お子様の成長とともに、モノの量は増えていく傾向にあります。靴や洋服などの衣料品、教科書や参考書といった学用品、趣味の本やグッズ…。いつの間にか家中にモノがあふれているといったご家庭も多いのではないでしょうか。

増えていくモノと上手に付き合うためには、ある程度の収納スペースが必要となります。けれども「収納をつくると部屋が狭くなる」という問題がありますね。床面積は限られていますから、この点はみなさんとても悩むところです。今日は、収納スペースをつくりながらもスッキリ快適に暮らすヒントをお伝えしていきます。


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市村千恵 先生

二級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー1級として、年間120件以上のリフォーム収納相談、プランニングをこなす。社会人スクールにてCAD講師15年の経歴を持ち、担当した講座からは1,000名以上のCAD技術者を輩出。リフォームイベントでのセミナーも多数開催している。

収納をつくると部屋が狭くなるけれど・・・

たしかに、収納をつくると部屋は狭くなりますが、適所に適量の収納をつくれば、かえって部屋を広く使えるということになるのです。

ここで「もしも家の中に収納をつくらなければどうなるか」を想像してみましょう。

あふれるモノは床のあちこちに直に置かれ、そのうちにだんだんと積み上げられてくるかもしれません。まるで引っ越し直後のダンボールに囲まれた状態のようになって、家族は空いているわずかな床で窮屈に過ごすことになりかねません。

いかがでしょう。こう考えると、収納をつくって部屋が狭くなっても、残りのスペースでスッキリ過ごしたほうが快適だとイメージできるのではないでしょうか。

増え続けるモノと上手に暮らすには、適所適量の収納と、ゆっくりくつろぐための空間をつくっていくことがポイントなのです。

適所適量の収納とくつろぎ空間のある家のビフォー・アフター

それでは「適所適量の収納とくつろぎ空間のある家」について、ビフォー&アフターでご紹介していきます。今回は実際のマンションの間取りを使って、具体的な問題点と改善点を示していきます。「増えるモノと上手に付き合う暮らし」を実現するためにはどうしたら良いか、ぜひ参考になさってくださいね。

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<After>

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●キッチン

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独立型壁付けキッチン。ダイニングへの動線や収納も不十分。

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キッチンをⅬ型に変更して対面に。周辺収納とU字型のレイアウトで。

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独立型のキッチンは、お料理に集中できるというメリットがある反面、ダイニングへ食事を運ぶときの動線が不便になりがちです。キッチン以外の周辺収納も少なく、家電や食器を受け止めきれません。

キッチンをL型に変更しました。キッチン空間自体はやや縮小したにも関わらず、カウンターに広い作業スペースが確保できました。作業スペースは調理だけでなく家電置き場として利用しても良いですね。周辺収納と冷蔵庫でU字型のレイアウトを組めば、動線をコンパクトにまとめられ作業効率もアップします。

●ダイニング・リビング

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ダイニング、リビングに収納が少ない

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ダイニング、リビングを拡張して収納を設置

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ダイニングとリビングの物入は半畳で、モノが多い世代には十分なスペースとは言えません。食事後にくつろぐリビングも、もう少し余裕がほしいところです。

隣接する和室をつなげて、ダイニングとリビングスペースを拡張してゆったりしたLDに。対面式になったキッチンのダイニング側にカウンターを設け、下部は収納棚としました。さらに、増え続けるさまざまなモノを受け止めるため、大容量のリビングクロゼットを新設(画像)。高さを変更できる可動棚やハンガーパイプなど、収納内部は用途に合わせて構成していきます。棚板をデスク代わりにすれば、ミニ書斎スペースとして利用することもできます。

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●主寝室

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小さなクロゼットでは服が収まらない!

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トイレ位置を変更&クロゼットを確保

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ご夫婦ふたりの共通クロゼットとしては、スペースが十分ではありません。奥が深いとモノの出し入れもやや不便に。

トイレの位置を変更して、クロゼットを拡張しました。部屋のスペースは小さくなったものの、クロゼットの収納量が格段にあがり、モノを収めることができるようになりました。これまで通りの大きさのベッドを置くこともできます。また、入り口の開き扉を引き戸に変更して開閉スペースをなくしたことで、出入りがよりスムーズに。引き戸は少し開けておくなどの調整もしやすく、風通しの面でも便利なアイテムです。

●洋室

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洋室のクロゼットの容量が足りない63_9_before_room_2

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容量アップ&スタディコーナーを新設

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お子さまの個室となる洋室は、どんどん増える衣類の収納が足りません。また勉強机を置くスペースがないのも課題です。

キッチンのレイアウトを変更した分、クロゼットが拡張しました。奥行きのあるクロゼットは、内部を引き出しや可動式の収納家具などで工夫して使い勝手良く。

カウンターを設置してスタディコーナーも新設。集中して勉強ができそうですね。

●玄関、廊下

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カウンター型で収納が足りない

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収納を拡張&壁を利用した収納も!

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玄関の収納は、カウンタータイプで収納量が足りません。廊下の物入も小さく、使い勝手がいまひとつ。 玄関収納は、幅と高さを拡張して収納量をアップ。各部屋の扉を引き戸にしたことで廊下に壁ができました。この壁にフックをかければ、掛ける収納が完成します。コートや上着など、リビングに持ち込まれてしまうものを受け止めて、散らかり防止策に。

●トイレ、洗面室、お風呂

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場所ごとに必要な収納がない

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コンパクトな空間を有効活用

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トイレや洗面室など水まわりには、その場所で使うモノを収められる収納がありません トイレの背面や壁面を利用して収納スペースを増設しました。洗面室は洗濯機横のスペースを利用して可動タイプの棚を。床から天井までのスペースを利用すれば、洗剤、ピンチなど洗濯に必要な物や、家族の衣類、タオルもセットできます。

収納空間とくつろぎ空間を使い分けよう

ライフステージの変化によって、どうしてもモノが増えていく時期があります。家族のモノの量を把握して、それらを受け止められるよう収納計画を立てていきましょう。

適所適量の収納空間と、いつでもスッキリのくつろぎ空間

ふたつの空間を使い分けて、増え続けるモノと上手に付き合う暮らしを目指していきましょう。

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