キッチンの整理収納を徹底解説!場所別アイディアとコツ

 

キッチンは毎日利用する家の中心ともいえる場所ですね。一日のうちで活躍する時間も多いので、片付ける間もないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、キッチン整理と収納のコツを徹底解説します。ぜひ、使いやすく整理されたキッチンにするためのヒントを見つけてみてください。

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市村 千恵(いちむら ちえ)先生

二級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザーとして、年間120件以上のリフォーム収納相談、プランニングをこなす。
社会人スクールにてCAD講師15年の経歴を持ち、担当した講座からは1,000名以上のCAD技術者を輩出。リフォームイベントでのセミナーも多数開催している。

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キッチンが片付かない理由

キッチンの整理を考える前に、まずは、キッチンが片付かない理由を探ってみましょう。

日々、気にはなっているけれどやり過ごしていることや、物の持ち方など、片付かない理由が分かると、整理の計画をたてやすくなります。

次の4つの理由のうち、あてはまるものはありませんか。

 1.アイテムが多すぎて管理できない

理由①アイテムが多すぎて管理できない

キッチンは、鍋やフライパン、包丁やまな板といった調理器具から、調味料やストックなどの食材、キッチンペーパーや洗剤といった雑貨類まで、元々のアイテムが多い場所です。

便利そうと思ってつい買ってしまった調理器具や、安かったからと買い込んでしまった調味料など、意識しないと、さらにどんどん物が増えてしまう傾向があります。

中には、持っていることさえ、忘れている物もあるかもしれません。アイテムが多すぎて、把握や管理ができない状態が、片付かない大きな理由のひとつです。

 2.「いつか使う」や「もしかしたら使う」と思っているが結局使わない

理由②「いつか使う」や「もしかしたら使う」と思っているが結局使わない

景品でもらったお皿や、コンビニのお箸など、「いつか使うかも」と取っておいても、結局しまい込んだままになっていませんか。

「いつか」や「もしかしたら」は、なかなかやってこないと言うのが定説。もったいないという気持ちも分かりますが、今後、本当に使うかどうかの見極めも大切ですね。

 3.使っていない物がたくさんある

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片付かないキッチンには、同じ用途で使う物、同じ種類の物がたくさんあります。

例えば、たくさんのお鍋を持っていても、ふだんよく利用する物は案外限られています。キッチンアイテムの中で、よく使っている物と、しばらく使っていない物が混在していませんか。

使っていない物には、「使いにくい」「好みでない」などの理由が隠れています。一度振りかえって物を確認してみましょう。

4.どこに収納したらいいか分からない

理由④どこに収納したらいいか分からない

キッチンの引き出しや吊戸棚など、収納スペースはそれなりにあるものの、どこに収納したらいいか分からないというのも、片付かない理由のひとつです。

なにげなく置いてしまう、適当に収納してしまうと、見栄えが悪かったり、探し物が増えたりと使い勝手も悪くなってしまいます。

キッチンの整理方法

キッチンの整理方法

このように、キッチンが片付かない理由は物が多すぎることに集約されます。

物が多すぎると、把握するのも管理するのも大変ですね。物を上手に整理するには、本当に必要な物を見極めることがポイント。

それでは、具体的にどのような手順で物を見極めたら良いかをご案内していきます。

整理は「使う」か「使わない」かで物を区別すること

物の見極めは、「使う」か「使わない」かで物を区別することで、これが整理の最初のステップとなります。

毎日のお料理や後片付けで、実際に使っている物をピックアップしていきます。使っていない物はどのくらいあるでしょう。これを手放していけば、キッチンはかなりスッキリしそうですね。

とはいえ、「いつか使うかも」や「もったいない」という気持ちが芽生え、手放すのはそう簡単ではありません。

そこで、下記にアイテム別のチェックポイントを挙げてみました。これらを目安に物のダイエットをしてみてくださいね。

アイテム別整理のポイント

アイテム①調理器具

アイテム①調理器具

 調理器具(フライパン、鍋、ザル、菜箸など)は、同じ用途で使う物、種類で分けてみましょう。

持っている物をあらためて確認してみると、その多さに驚くことでしょう。

物を種類別に分けることで、「お鍋はひとつ減らしてもいいな。」とか「菜箸はこんなに必要ない。」など、減らしどころに気づけます。

数が意識できれば、買い物をするときにも「安いから」「便利そうだから」という気持ちにブレーキがかかるようになります。

また、数だけでなく、大きすぎる、小さすぎるなどの使い勝手も見直してみましょう。使い易い道具なら、毎日のお料理も効率アップしていきそうですね。

アイテム②キッチン雑貨

アイテム②キッチン雑貨

 キッチン雑貨(ゴミ袋、洗剤など)は、安かったから、便利そうだからとつい買い込んでしまいがちなアイテムです。意識しないでいると、いつのまにか同じ物がいくつもあるということになりかねません。

ストックは、1つか2つまでとし、その数になるまでは新しく買わないと決めてみましょう。

なくなったら買い足すというルーティンをつくった方が管理しやすく、ムダな買い物をしなくてすみます。

小さな金額でも、ちりも積もればですね。節約できたら、美味しいお菓子を買う、高級なお肉を買うなど、楽しみな目標をもってみるのもいいですね。

アイテム③食品

アイテム③食品

食品(調味料、レトルトなど)は、賞味期限を目安に判断していきます。期限内でも開封済みの物は保存状態も確認して、早めにいただくか処分をしていきましょう。

食品の仕分けは、整理が苦手な方でも期限があるので比較的に簡単に行うことができます。初めに手を付けるにはぴったりのアイテムです。

パントリーや冷蔵庫の物を一度にすべて集めてやってみると、とってもすっきりしますよ。

アイテム④食器

アイテム④食器

 食器(皿、グラス、カップなど)は、ひびが入っていたり、欠けたりしているものは、危険ですので処分しましょう。

また、カップとソーサーのどちらかがない、景品でもらった一枚だけのお皿などは、結局使わないケースが多いので、処分の対象と考えましょう。

また、好みに合わない物はとっておいても出番がない場合が多いです。リサイクルショップやバザーなどを利用して手放していきましょう。

お客様用として使っていない食器の方が、日常的に使う食器よりも多い場合もあります。どうしても処分できないなら、思い切って日常使いにしてみてはいかがでしょうか。

おしゃれな食器は、食卓も華やかになり、家族のコミュニケーションにも一役買いそうですね。

アイテム⑤ストック容器

アイテム⑤ストック容器

ストック容器(密閉容器、弁当箱、水筒など)は、古くなって変色している、汚れが落ちない、フタが変形してよく閉まらない物などが処分の対象です。形や大きさなど、使いやすい物がどれなのかも確認して判断していきましょう。

持っている物を選別していくと、買い物の習慣や、好みの使い勝手など、ご自身の物との付き合い方を見直すきっかけにもなります。

これまでお伝えしたことを目安に物を整理し、お気に入りの物をピックアップして上手に物を減らしていきましょう。

キッチンの収納方法

ここからは、整理した物を収納する手順についてご案内します。最初に収納する場所やその特徴をとらえることで、どこに何を収納したら良いか、計画を立てやすくなります。

キッチンは6つの収納エリアを制す

キッチン収納6つのエリア

キッチンには、一般的に下図のような6つの収納エリアがあります。

  1. 吊戸棚

  2. シンク下

  3. 調理台下

  4. コンロ下

  5. 冷蔵庫

  6. 周辺収納(食器、家電)

これら6つのエリアを上手く活用して、使いやすい収納のしくみをつくっていきましょう。

キッチン収納6つのエリアに置く物の目安

収納の基本は、「使う場所に使う物をしまう」ことです。使う場所に使う物があれば、探し物や作業のロスがなくなり、作業効率のアップにつながります。

エリアごとに、どんな作業をするかをイメージしてみましょう。

エリアごとの作業例


  • 吊戸棚:保存容器や食材を取り出す。
  • シンク下:食材を洗う、下ごしらえ、後片付けなど。
  • 調理台下:切る、まぜる、盛り付けなど。
  • コンロ下:まぜる、こねる、炒める、煮る、焼くなど。
  • 冷蔵庫:食材を取り出す、しまうなど。
  • 周辺収納:家電を使う、食器、食品を取り出す、盛り付けなど。

こうした作業と連動させた、6つのエリアに置くと良い物の例をご紹介します。

エリア 置く物の目安
吊戸棚 ・季節用品(お正月用品)
・ストック容器
・お弁当箱
・キッチン雑貨
など比較的使用頻度の低い物。
シンク下 ・ザル、ボウル、鍋など水を使う物
・包丁、まな板、計量カップ
・洗剤、スポンジ、ゴミ袋
など比較的使用頻度の高い物。
調理台下 ・キッチンばさみ、ピーラー
・おろしがね、缶切り
・菜箸、お玉、フライ返し
・調味料
など比較的使用頻度の高い物。
コンロ下 ・フライパン、中華鍋
・油、オイルポット
・調味料
など比較的使用頻度の高い物。
冷蔵庫 ・食材
賞味期限を確認する。
周辺収納 ・食器
・カトラリー
・食品ストック
・家電

キッチン本体の収納例

下記は、使う場所と使う物を対応させたキッチン本体の収納例です。どんな作業をするかをイメージして収納場所を決めると良いですね。

どんな作業をするかをイメージして収納場所を決める。

使う場所に使う物があればムダな動きがなくなり、作業がスムーズになります。

また、頻繁に使う調味料やキッチンツールなどは、引き出しや扉にしまわずに、あえて見せる収納にしておくのもおすすめです。

アクション数が少なくなれば、使うときにサッと取り出せ、さらにスピーディな作業が可能となります。

周辺収納(食器棚・家電収納)の収納例

食器棚や家電収納も、調理や給仕の順番や動線を考えて配置していきます。周辺収納も使い易さを考えて物の置き場所を決めると良いです。

周辺収納も使い易さを考えて物の置き場所を決める。

キッチン整理収納のアイディア

必要な物を必要な場所に納めれば、キッチンの整理収納はゴールまであとわずかです。ここからは、さらに使いやすい収納にするためのアイデアをご紹介します。

よく使う物は特等席に

出し入れしやすいのは「中」「下」「上」

よく使う物は、使いやすい場所にしまうと、出し入れしやすく使い勝手が向上します。

一般には、腰高から目線くらいまでの「中」の高さが最も使いやすい特等席となり、「中」「下」「上」の順に出し入れがしやすい場所となっています。

毎日使うものから順番に、特等席に収納していきましょう。

グループ分けで効率化

グループ分けで効率化

ひつの作業をするときに使う物をグループ化して収納しておくと、すぐに作業に取りかかれます。

たとえば、パスタを作るときに使う鍋やトングをひとまとめにしたり、お弁当づくりに必要な仕切りや小分けカップをひとまとめにしたり、といった具合です。

グループでまとめて収納しておくと、作業中にあちこち動き回る必要や、探し物もなくなり時短効果も見込めます。

下記の例を参考に、作業別に便利なグループを作っていきましょう。

【グループ化の例】

パスタセット パスタ鍋、トング、パスタ、パスタソース
お弁当セット お弁当箱、仕切り、バラン、小分けカップ、ランチョンマット
お鍋セット 土鍋、カセットコンロ、ガスボンベ

ラベリングで一目瞭然

ラベリングで一目瞭然

収納グッズを利用したら何が入っているか、シールやマスキングテープなどでラベリングをしておくと一目瞭然です。

ラベリングは、自然と元の位置に戻す習慣がつくという効果もあります。いつも片付いた状態をキープできるように、置き場所は家族とも共有しましょう。

収納用品の工夫

キッチンで利用する収納グッズは、水洗いできる物がおすすめ。食品を扱う場所なので、汚れてもすぐにきれいにできる仕様だと安心ですね。

形状は、収納場所や収納するものに合わせて、適した物を選びましょう。

【収納用品の例】

取っ手がついているもの 吊戸棚など高いところの収納
フタがついているもの 砂糖や塩、スパイスの収納
スタッキングできるもの 食材のストック収納
キャスターがついているもの ゴミ箱や重い物の収納

新しい物を後ろに収納

食品は、新しい物を後ろに収納して、手前の物から順に利用するようにします。コンビニエンスストアやスーパーマーケットの陳列のイメージです。

こうすることで賞味期限切れを防ぎ、食品のロスもなくすことができます。

立てる収納

立てる収納

横に置くと場所をとってしまいがちな物や、上下に重なって取り出しにくい物は、立てる収納を検討してみましょう。

立てる収納には、ファイルボックスやブックエンドを利用をするのが手軽です。

立てる収納に向いている物


  • フライパン
  • レトルト食品やカレールーなどの食材
  • 大皿やお盆
  • 鍋のフタ

仕切る収納

仕切る収納

引き出しや開き扉の中を、収納する物に合わせて細かく仕切ると使いやすくなります。

小さな箱や、かご、突っ張り棒などを利用すれば、手軽に区画をつくることができます。

仕切る収納に向いている物


  • カトラリー
  • 調理器具など小物類

吊るす収納

吊るす収納

キッチンの壁面を利用して物を吊るす収納は、アクション数が少なく手軽な方法です。日常的によく使う調理器具を並べたり、キッチンペーパーや布巾などの収納にぴったりです。

吊るす収納に向いている物


  • お玉、フライ返しなどのキッチンツール
  • キッチンペーパーや布巾
  • 玉子焼き器など小さな調理器具

キッチンの整理収納は3ステップで段階的に

これまでお伝えしてきたように、キッチンの整理収納は物の見極めから収納まで、次の3ステップで段階的に行っていきましょう。

3ステップを踏んでいくことで、途中で迷子にならずに整理収納を完成させることができます。

【キッチン整理収納の3ステップ】

  1. 「使っている物」と「使っていない物」を区別する
    使っているかいないか、壊れているかいないかなど、シンプルな基準で物を区別していきます。
  2. 「使っている物」を分類する
    「使っている物」を使用頻度、利用目的などで分類していきます。
  3. 収納する
    作業動線を考えて②で分類した物を、どのエリアに収納するかを決めていきます。必要に応じて収納グッズを利用して出し入れしやすいしくみをつくりましょう。

今回は、キッチンのエリア別に、整理収納のコツとアイディアをお伝えしました。必要な物をピックアップしたら、作業エリアと物を対応させることがポイントです。

日常的に利用するキッチンの整理ができると、気持ちも晴れやかになりそうですね。

お気に入りに囲まれた素敵なキッチンが実現しますように。

キッチン収納ブック

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